コンピュータ将棋大会参加履歴
参加ソフト名は原則として「ねね将棋」(NENE Shogi)。中身は毎回大きく異なる。
ねね将棋の由来: (1)利用している技術「NEural NEtwork」(ニューラルネットワーク)から文字を取ってNENE。(2)漫画「NEW GAME!」の登場人物「ねねっち」が作中で開発したゲーム「NENE QUEST」の形式(NENE+ゲームジャンル)を踏襲。
大会一覧
- 2017-11-11 第5回将棋電王トーナメント
- 予選にて3勝5敗で32位(42チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2017/12/14/081930
- ねね将棋がデビューしたイベント
- Python言語でプログラム部分はほぼすべて自作。評価関数は、やねうら王で生成、配布された学習用棋譜を用いてCNN(畳み込みニューラルネットワーク)を教師あり学習。探索部は「芝浦将棋Softmax」で提案されたMonte Carlo Softmax Searchを実装。
- 主催者が用意したハードウェアで対局するイベントであり、GPUを搭載したゲーミングPCを利用。
- 2018-05-03 第28回世界コンピュータ将棋選手権
- 1次予選で5勝3敗(1不戦勝含む)で15位(40チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2018/05/07/222547
- 差分: やねうら王を改造し、C++言語でMCTSを実装。AWSクラウド上でGPUを利用して実行。
- 評価関数は、やねうら王で生成、配布された学習用棋譜を用いてCNNを教師あり学習。(仕組みは前回とほぼ変わらないがモデルの規模を大きくした)
- 2019-05-03 第29回世界コンピュータ将棋選手権
- 1次予選で5勝3敗で10位(40チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2019/05/05/205225
- 差分: 末端局面での詰み探索を付加し、優勢になってからちゃんと勝ち切れるようにした。
- 評価関数は、やねうら王で生成、配布された学習用棋譜を用いてCNNを教師あり学習。
- AWSクラウド上でGPUを利用して実行。
- 2020-05-03 世界コンピュータ将棋オンライン大会
- 第30回世界コンピュータ将棋選手権は新型コロナウイルスの影響で中止
- オンライン開催
- 1日目で4勝4敗
- 2日目で3勝5敗
- 差分: TensorRTライブラリの利用により、評価関数の実行を高速化
- 評価関数は、やねうら王で生成、配布された学習用棋譜を用いてCNNを教師あり学習。
- AWSクラウド上でGPUを利用して実行。
- 2021-05-03 第31回世界コンピュータ将棋選手権
- オンライン開催
- 1次予選で5勝3敗で11位(34チーム中)
- 2次予選で3勝5敗1分で23位(30チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2021/05/05/181556
- 差分: 独自の探索部を破棄。dlshogiを改造し、policyに対しKPPT型ソフトの最善手をブレンド。
- 利用ハードウェアは自宅のデスクトップPC。
- 2022-04-02 電竜戦さくらリーグ2022
- オンライン開催
- B級リーグ7勝7敗で7位(18チーム中)
- 差分: 第32回世界コンピュータ将棋選手権向けに開発していたソフトのこの時点のものを参加させた。iPad上で動作するソフトをSwift言語で新規に開発。機械学習専用チップNeural Engineを活用。評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。iPad上で動作するプログラムはすべて自作。
- 利用ハードウェアはiPad(第9世代)。ただしUSIプロトコルで外部と通信するため、CSAプロトコルが必要な対局サーバとの通信のためMac上で動作する将棋所(将棋AI用のGUI)を併用。
- 2022-05-03 第32回世界コンピュータ将棋選手権
- オンライン・オフライン混合開催で、オフライン参加した
- 2次予選(前年順位によるシードとして参加)で1勝7敗1分で27位(28チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2022/05/05/230100
- 差分: 電竜戦さくらリーグ2022からは、iPad単独で対局サーバと通信できるようにした。
- iPad上で動作するソフトをSwift言語で新規に開発。機械学習専用チップNeural Engineを活用。評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。iPad上で動作するプログラムはすべて自作。
- 利用ハードウェアはiPad(第9世代)。
- 2022-12-03 第3回世界将棋AI電竜戦 本戦
- オンライン開催
- B級リーグ6勝11敗で12位(18チーム中)
- 上位のA級リーグに10チームいるため、トータルで22位
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2022/12/06/210426
- 差分: 独自の探索部を破棄。ふかうら王(やねうら王のDL評価関数バージョン)をiPad用に移植。機械学習専用チップNeural Engineを活用。評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。
- 利用ハードウェアはiPad(第9世代)。ただしUSIプロトコルで外部と通信するため、CSAプロトコルが必要な対局サーバとの通信のためMac上で動作する将棋所(将棋AI用のGUI)を併用。
- 2023-05-03 第33回世界コンピュータ将棋選手権
- オンライン・オフライン混合開催で、オフライン参加した
- 1次予選で7勝1敗で2位(28チーム中)
- 2次予選で3勝6敗で23位(28チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2023/05/05/140100
- 差分: やねうら王(NNUE評価関数)とふかうら王(やねうら王のDL評価関数バージョン)両方をiPad用に移植し、同時に動作させ、合議。やねうら王側の評価関数は水匠5。
- ふかうら王側の評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。
- 利用ハードウェアはiPad(第9世代)。合議のみMacで処理。
- 賞金「TMOQ(特大もっきゅ)様 提供 :ノートPC単体やタブレット単体での参加者の中で最上位者(TMOQ(特大もっきゅ)様本人を除く)」(2万円)を獲得。
- 2023-06-30 第4回電竜戦TSEC指定局面戦
- オンライン開催
- 予選で20.8勝19.2敗で15位(30チーム中)
- 予選の上位4チーム以外がB級リーグに進出。棄権がありB級リーグは24チームで対戦
- B級リーグ各部門の成績
- 【第一部相振り部門】 7勝5敗 8位
- 【第二部ネタ部門】 6勝6敗 11位
- 【第三部居飛車部門】 6.4勝5.6敗 11位
- 【第四部対抗系部門】 5勝7敗 16位
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2023/07/02/113253
- 差分: なし。第33回世界コンピュータ将棋選手権のプログラム・設定と全く同じ。指定局面特有の変更は不要だった。
- 利用ハードウェアはiPad(第9世代)。合議のみMacで処理。
- 2023-12-02 第4回世界将棋AI電竜戦 本戦
- オンライン開催
- 予選で6勝8敗で27位(40チーム中)。C級(上位20チーム以外の部門)に進出
- C級の成績: 7勝6敗1分け(7.6点)で8位(16チーム中)。
- 「独創賞」受賞
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2023/12/03/214157
- 第3回世界将棋AI電竜戦 本戦とほぼ同じソフト。ふかうら王(やねうら王のDL評価関数バージョン)をiPhone用に移植。機械学習専用チップNeural Engineを活用。評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。合議機能なし。やねうら王のテラショック定跡を搭載。利用ハードウェアが新しくなり、NPS (1秒間の評価局面数)が約5000となり、iPad(第9世代)の約5倍。
- 利用ハードウェアはiPhone 15 Pro。ただしUSIプロトコルで外部と通信するため、CSAプロトコルが必要な対局サーバとの通信のためMac上で動作する将棋所(将棋AI用のGUI)を併用。
- 2024-05-03 第34回世界コンピュータ将棋選手権
- オンライン・オフライン混合開催で、オフライン参加した
- 1次予選で5勝3敗で5位(28チーム中)
- 2次予選で4勝5敗で18位(28チーム中)
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2024/05/06/192936
- 第4回世界将棋AI電竜戦 本戦からの差分: Macの支援を不要とするよう、USIプロトコルとCSAプロトコルの変換およびGUIを独自実装。
- ふかうら王側の評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。
- 利用ハードウェアはiPhone 15 Pro。
- 2024-06-29 第5回電竜戦TSEC指定局面戦
- オンライン開催
- 第1部で11勝13敗で23位(28チーム中)
- 第2部は不参加
- 記事 https://select766.hatenablog.com/entry/2024/06/29/192614
- ソフト名「うぉっち・ざ・るーく!」由来:漫画「ぼっち・ざ・ろっく!」のタイトルにインスパイアされた。スマートウォッチを使っている点をアピールする名前にした。一回限りのネタソフトなので、「ねね将棋」シリーズとは別の名前を付けた。
- やねうら王をApple Watchで動作するようビルドした。評価関数は、nodchip氏が公開している、将棋AI Haoで生成された学習データを入力とし、nnue-pytorchを用いて独自に学習した。モデル構造は標準NNUEである。
- 利用ハードウェアはApple Watch Series 9。
- 2024-11-30 文部科学大臣杯第5回世界将棋AI電竜戦本戦
- オンライン開催
- 予選で7勝6敗1分で16位(32チーム中)。B級(予選上位11~20位の部門)に進出
- B級の成績: 5勝12敗1分けで7位(10チーム中)。
- 第34回世界コンピュータ将棋選手権とほぼ同じソフト。ふかうら王(やねうら王のDL評価関数バージョン)をiPhone用に移植。機械学習専用チップNeural Engineを活用。評価関数は「強い将棋ソフトの作り方」のサンプルコードで学習したdlshogiベース。やねうら王のテラショック定跡を搭載。差分として、先手後手で非対称な持ち時間に対応(CSAプロトコルレイヤーの処理の追加)。
- 利用ハードウェアはiPhone 15 Pro。
記載ないものはオフライン開催。
ねね将棋以前
ねね将棋が登場する以前に日高雅俊(select766)としてコンピュータ将棋へ参加した履歴がある。チームメンバーとして参加したものの有用な貢献はできなかった。
- 2016-05-03 第26回世界コンピュータ将棋選手権
- ソフト名「たぬきのもり製作委員会」 メンバー:野田久順、岡部淳、鈴木崇啓、日高雅俊
- 2016-10-08 第4回将棋電王トーナメント
- ソフト名「†白美神†」 メンバー:野田久順、岡部淳、鈴木崇啓、日高雅俊
- 2017-05-03 第27回世界コンピュータ将棋選手権
- ソフト名「蒼天幻想ナイツ・オブ・タヌキ製作委員会」 メンバー: 野田久順、岡部淳、鈴木崇啓、日高雅俊、那須悠、河野明男
主催
- 世界コンピュータ将棋選手権
- コンピュータ将棋協会 (CSA)
- 電竜戦
- 特定非営利活動法人AI電竜戦プロジェクト
- 将棋電王トーナメント
- dwango、公益社団法人 日本将棋連盟